カンフラネーロ列車とリグロスの奇岩|ウエスカ→リグロス

アラゴン州には「スペインで最も遅い列車」とも言われるカンフラネーロ列車 Canfranero が走っています。州都サラゴサとフランスとのピレネー山脈に位置するカンフランクを結ぶ鈍行列車です。いくつもの町に停車しながら進む列車の車窓からは、穀倉地帯や貯水湖、プレピレネー山脈やピレネー山脈など、様々な景色を楽しむことができます。

今回はウエスカからリグロスまでの区間をご紹介します。カンフラネーロ列車に揺られながらじっくり・ゆっくり列車の旅を満喫。リグロスではちょっとしたハイキングを楽しみます。

※写真は2016年5月下旬に撮影したものです。


9時49分、カンフラネーロがウエスカ駅に入ってきました。
遅延が多いことで有名な列車ですが、定刻通りの運行にほっとします。
時計は10時49分を指していますが、恐らく時間を調整していないのでしょう。

何はともあれ、ウエスカを出発。47km離れたリグロスを目指します。

乗客は私たち以外に女性がひとりだけ。バカンスシーズンでもないので、これが普通なのでしょう。
西へ向かって走る列車。進行方向右手には、穀倉地帯とプレピレネー山脈が広がっています。

 

右手(北)ウエスカの町とプレピレネー山脈、そしてローランの裂け目が見えます。
左手にポピーの花が広がっています。スペイン語ではアマポーラと呼ばれ、初夏の風物詩です。

 

耕作地帯に少しずつ起伏が増していきます。丘の上の廃墟が風景にアクセントを加えます。

かつて交易の要所として栄えたアジェルベ Ayerbe を通過。

 

10時50分、リグロスに到着。
マージョス・デ・リグロス Mallos de Riglos と呼ばれる「リグロスの奇岩」がお出迎え。
岩峰の麓にはリグロスの村が見えます。
プレピレネー山脈を抜け、ピレネー山脈を目指すカンフラネーロに別れを告げ、いざ町へ。

 

町へ続く砂利道のわきには、初夏の野花が咲いていました。

 

町を通り抜け、岩壁の裏に回り込みます。
ここから岩峰裏のハイキングコースを登ります。

間近に見ると迫力満点。礫岩が堆積してできているため、表面がぼこぼこしています。
目を凝らすと、ロッククライミングをしている人たちが。リグロスはクライミングのメッカとして有名です。

 

急な登り道をしばらく進み、後ろを振り返ると美しい景色が。
ピレネーから流れるガジェゴ川と周辺の耕作地帯が絵画のようです。

 

斜面を登り切ると、岩峰周遊ハイキングの看板が。「天の道」という名前がついたコースのようです。
晴れた空と不思議な岩壁は絵になります。右の岩峰頂上にはクライマーの姿が。

 

ハイキングコースにも小さな植物が咲いていました。

今回は斜面を登り切ったところで引き返しましたが、岩峰をぐるっと周ることもできます。
下の地図の2番が斜面を登り切った場所です。
更に進むと、リグロスの村に戻ってきます。
周遊ハイキングは景色が素晴らしく、6月頃は山頂で高山植物を鑑賞することができます。
岩峰の右部分にはシロエリハゲワシの巣が集まっており、タイミングが合えば、
翼を広げた全長が2.8mに達する迫力満点のハゲワシを間近で見ることができます。

 

カンフラネーロ列車 Canfranero
サラゴサとカンフランクを結ぶ鈍行列車。
Renfe のホームページで乗車券を購入できます。
当日、空席があれば乗車駅で直接乗車券を購入することも可能です。

ハイキング情報 Camino del Cielo
スタート地点:リグロス村
ゴール地点:リグロス村
難易度:低
距離:5.4km
時間:2時間半(休まず歩いた場合)
標高差:400m

 

 

 

 

 

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