旅の思い出|ガリシア州シエス諸島

学校が終わり、夏休みが始まるスペインの6月。
6月21日の夏至を目指し、日は刻々と伸び、気温も上昇します。
この時期の日の出は6時半、日の入りは21時半。
昼食後のシエスタを挟みつつ、一日を長く楽しめるいい季節がやってきました。


遠出することが難しい今、かつて訪れた町や島、風景を辿ってみたいと思います。
以前のように旅に出かけられる日が来ることを願いつつ、
本日はガリシア州が誇る美しい島、シエス島に出発進行!

※写真は2016年6月に撮影したものです。

島へはビーゴ(Vigo)からアクセスします。ビーゴ入り江(Ría de Vigo)に位置する、ガリシア州で最も人口が多い街です。リアス式海岸の語源はスペイン語で「入江」を意味する「リア」という言葉。ガリシア州の大西洋岸には複数の入り江があります。

 

ビーゴ入り江のシンボル「ランデ橋」からの一枚。
リアス式海岸では山から流れ出る淡水と海水が混ざるため、養分の豊富な漁場となります。この辺りでは牡蠣やムール貝が養殖されています。水上に浮かぶ四角い板のようなものは「バテア」と呼ばれる養殖場です。

 

 

ギア展望台からの一枚。
前方にはビーゴ入り江が広がります。その奥にうっすらと見えるのは、これから訪れるシエス諸島です。ローマ時代に「神々の島」と称された、大西洋に浮かぶ自然の宝庫です。左手に見えるのはビーゴの街です。

 

 

ビーゴのヨットハーバーに移動し、船に乗り込みます。
ビーゴからシエス諸島まではフェリーで移動するのが一般的ですが、この日は特別にこのかっこいい帆船に乗せてもらいました。

 

 

乗船後、おしゃれなアペリティフとワインが振る舞われました。
ガリシア州はチーズとワインの名産地。牛乳を使ったテティージャと呼ばれるチーズやアルスア産チーズが有名です。原産地呼称が認められたワイン産地も5か所あります。「ガリシア風タコ」など魚介類が有名ですが、山や畑から生まれる特産物も絶品です。

 

 

ほろ酔い気分で出発。
晴天・無風で最高のクルーズ日和でした。

 

 

しばらくすると、先ほど車で通った「ランデ橋」の遠望が。
ビーゴ入り江を結ぶ鋼橋が開通したのは1981年。全長1558mで、スペインでは3番目に長い橋です。一日に5万台の車の往来があるそうで、交通量の多さからこの橋の重要性が伺えます。

 

 

先ほど、遠くに見えた養殖場。
養殖場を見学できる観光ルートも人気です。入り江の天然水で養殖された牡蠣は、ビーゴ市の露店で食べることができます。

 

 

シエス島に到着。
澄んだブルーのビーチがお出迎えです。温暖な地中海に比べ、水温の低い大西洋ですが賑わっています。

 

 

看板にはガリシア語で書かれた「ロダス・ビーチ」の文字が。
2007年にガーディアン紙が選んだ「世界のビーチTOP10」で見事1位に輝いた砂浜です。
★ガーディアン紙の記事:https://www.theguardian.com/travel/2007/feb/16/beach.top10

 

 

木道を進み、島に入ります。

 

 

島のインフォメーション・ボード
シエス諸島は近隣の島々と合わせて「ガリシアの大西洋諸島国立公園(リンク)」に登録されています。シエス島ではハイキングや海水浴、キャンプを楽しむことができます。

 

 

島の風景
この土地ならではの巨石からなる海岸や初夏の植物が目を楽しませてくれます。

 

 

ロダス・ビーチを後にして、ハイキングへ。
青松が有名な島では、360度大自然のパノラマが広がります。

 

 

しばらく歩くとキャンプ場に到着。
レストランやトイレもあり、ひと休みするのに丁度良いポイントです。

 

 

島には数か所のビーチがあり、対岸にはビーゴの街が見えます。
ガリシア州の内陸部は小高い山や丘陵地帯が多く、起伏の多い地形が見て取れます。

 

 

シエス島とビーゴを結ぶフェリー。
夏期を中心に運行しています。

 

 

シエス島の景色をたっぷり満喫し、帆船でビーゴに戻ります。
小腹がすいたところに、ガリシアを代表する味覚が振る舞われました。蒸しムール貝、ガリシア風エンパナーダ、そして皆大好きトルティージャ。エンパナーダとは具だくさんのおかずパイです。こちらはイカが入っていますが、ツナ入りやチョリソー入りなど色々な種類があります。

 

 

少しずつ近づくビーゴの街を眺めながら、至福の復路となりました。

 

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