ピレネーの美しい村
Pueblos bonitos del Pirineo
エン・デスティーノから日本初!ピレネー山脈のガイドブックが出版されました!『ピレネー山麓の美しき村』(共著:マリア・スーシン・シラック、細川桜)
スペインとフランスの国境を成すピレネー山脈。
全長430㎞に及ぶ山の麓には、風光明媚な村が点在しています。
厳しい自然環境の中で、暮らしを紡いできた村には、それぞれの歴史、文化、景色があります。都会の観光地では味わうことができない、のどかな村で、自然や暮らしを見つめてみましょう。
名峰が集う中央ピレネーを中心に、スペイン側とフランス側の小さな村々をご紹介します。
- どこにあるの?
- どんなところ?
- 何ができる?
- スペイン・ピレネーの村
- フレンチ・ピレネーの村
- 自由に選ぶ旅
ピレネーの村々の位置
ピレネー山脈は、イベリア半島のつけ根、スペインとフランスの間に横たわる山脈です。地中海から大西洋まで東西 430 kmに渡り連なり、渓谷、ピーク、川、草原、滝から成る美しい自然景観を形成しています。
スペインでは、カタルーニャ、アラゴン、ナバラ、バスクの 4州にまたがり、中央ピレネーに位置するアネト峰 (3404m) を頂点に、東西へゆくに従ってなだらかな山地を形成しています。
最寄りの空港
スペイン|バルセロナ空港 / ビルバオ空港 / マドリッド空港
フランス|トゥールーズ空港 / ルルド空港
どんなところ?
スペインとフランスの間に連なるピレネー山脈の表情は、国を跨いで変化します。
北斜面にはフランス、南斜面にはスペインが位置し、日照時間や降水量が異なるため、植生や景観に変化が出てくるのです。
フレンチ・ピレネーでは雨が良く降り、湿潤で緑豊かな景色が広がっています。フェーン現象の影響で、フランスからの乾いた風が吹き下ろすスペイン・ピレネーでは、からっとした空気のなかに、海洋性気候と地中海性気候の植生が共存する独特の自然景観が広がっています。例えば、オルデサ国立公園では、ブナやシラカバの林がマツやモミの林と共存しているのです。数々の渓谷、山並み、渓流、草原、森、高山植物などの豊かな自然は、四季折々に表情を変え、山を彩ります。
山麓に目を向けると、小さな村々が点在しています。周りの自然景観に溶け込む村の中に足を踏み入れると、石畳の道、山と同じ色をした家壁、石造りの古い教会が現れます。ぶらぶらと歩くだけで中世の雰囲気に浸ることができます。イスラム教徒とキリスト教徒が拮抗したはるか昔の歴史や、ロマネスク建築が静かに物語る歴史に耳を澄ますのも良いでしょう。
自然の岩壁の厳しくも美しい自然の中で、長い歴史を紡いできた村々は、そこに生きる素朴な人びととともに、忘れられない思い出も紡いでくれるはずです。
何ができる?
大自然の中で、村時間をのんびり過ごしましょう。
何もしなくても、心が満たされるはずです。
◎ 景色を楽しむ。
◎ ぶらぶら歩きを楽しむ。
◎ 建物を楽しむ。
◎ レストランでのんびり過ごす。
スペイン・ピレネーの村
アインサ Aínsa
エリア|アラゴン州(中央ピレネー)
ピレネー山脈に源流をもつシンカ川とアラ川が合流する丘の上に建っています。中世の町並みが残る小さな村です。
「スペインで最も美しい村」に登録されています。ピレネーの大自然を眺めながら、石造りの建物の間を散策がおすすめです。
宿泊をすると昼と夜の風景を更に楽しむことができるでしょう。
アルケサル Alquézar
エリア|アラゴン州(中央ピレネー)
アルケサルは、ベーロ峡谷に囲まれ、オリーブやアーモンドの樹が風に揺れる、小高い丘の上に建っています。
イスラム教徒が建てた小村に起源を持ち、その名残を探しながら散策をすると、サンタ・マリア教会にたどり着きます。
11世紀にキリスト教建築へと姿を変えた旧要塞は、1000 年の歴史を静かに伝えています。
ハカ Jaca
エリア|アラゴン州(中央ピレネー)
かつて地中海を征したアラゴン王国の最初の都が置かれた街です。
現在は、中央ピレネーの中心都市として夏は避暑地、冬はスキー・リゾート地として賑わいます。
旧市街にある、スペイン最古の大聖堂のひとつであるサン・ペドロ大聖堂は、サンティアゴ巡礼路の重要な経由地です。
サジェント・デ・ガジェゴ Sallent de Gállego
エリア|アラゴン州(中央ピレネー)
ピレネー山脈の中で最大級の渓谷であるテナ渓谷の北部、フランス国境までわずか約 10 kmに位置する村。
豊かな自然と 3000m 級の山々に囲まれた、ダイナミックな景色が楽しめます。
スペイン側・フランス側、両方のピレネーを楽しむための、立ち寄りスポットにおすすめです。
ロダ・デ・イサベナ Roda de Isábena
エリア|アラゴン州(中央ピレネー)
ピレネー山脈のシス山系が眼前に広がり、イサベナ川が流れる豊かな自然環境に囲まれた、ロダ・デ・イサベナ。
人口が 50 人に満たない小村は、かつてロマネスク様式の大聖堂が建てられたキリスト教の戦略的拠点でした。
クリプタ (地下礼拝堂) がむき出しになった珍しい構造を持つ旧大聖堂は、一見の価値があります。
ソス・デル・レイカトリコ Sos del Rey Católico
エリア|アラゴン州(中央ピレネー)
アラゴンとナバラの州境、畑に囲まれた小高い丘の上に、ソス・デル・レイカトはあります。
綺麗に保存された中世の町には、ゴシック様式の壁画が残る聖エステバン教会や城跡など、歴史のかけらが眠っています。
スペイン統一を成し遂げた「カトリック王」フェルナンド 2 世生誕の地としても有名です。
散策を終えたら、パラドール(国営ホテル)でランチやコーヒーブレイクもおすすめです。
リグロス Riglos
エリア|アラゴン州(中央ピレネー)
ピレネー山脈南部、準ピレネー山脈に位置しています。
「マージョス・デ・リグロス」の名で親しまれる、高さ 300mの岩壁はロッククライミングの聖地としても有名です。
岩壁の周遊ハイキングも人気があり、初夏から秋にかけて、小さな村はアウトドアスポーツ愛好家で賑わいます。
サンタ・クルス・デ・ラ・セロス Santa Cruz de la Serós
エリア|アラゴン州(中央ピレネー)
サン・フアン・デ・ラ・ペーニャ山系の麓に位置する、サンタ・クルス・デ・ラ・セロス村。
サンティアゴ巡礼路が通る村には、2 堂のロマネスク様式の教会が建っています。
山の中腹に位置するサン・フアン・デ・ラ・ペーニャ修道院と併せての訪問がおすすめです。
ボイ渓谷 Vall de Boí
エリア|アラゴン州(中央ピレネー)
アラゴンとカタルーニャの州境、ピレネー山脈の中でも特に急峻な山が集う、山奥にボイ渓谷はあります。
谷に点在する村々には、11~12 世紀に建造されたロマネスク様式の小さな教会が 9 堂残っており、
その歴史的・文化的価値から「ボイ渓谷のロマネスク建築群」として世界遺産に登録されています。
大自然に調和する素朴な教会群は、バルセロナ市のカタルーニャ国立美術館と併せての訪問がおすすめです。
フレンチ・ピレネーの村
ガヴァルニー Gavarnie
エリア|フランス(中央ピレネー)
フレンチ・ピレネーで最も有名な圏谷です。
村から見えるガヴァルニー圏谷の大滝は、ヨーロッパ最大級の落差を誇ります。
谷の裏側は、スペインのオルデサ国立公園が位置しており、国境越えのトレッキングスポットとしても人気です。
サン=ベルトラン=ド=コマンジュ Saint Bertrand de Comminges
エリア|フランス(中央ピレネー)
ピレネー山脈に源流を持つガロンヌ川のほとりの丘の上に建つ小さな村です。
フランスの最も美しい村に登録されており、静かな村は白い家並みと、丘の上に建つ大聖堂がアクセントをつけています。
町外れには12世紀に建てられたロマネスク教会が佇んでいます。
サン・ラリー・スラン Saint-Lary-Soulan
エリア|フランス(中央ピレネー)
スペインからビエルサ渓谷のトンネルを抜けてフランスに入り、峠を降りると美しい村が見えてきます。
冬はスキー・リゾート、夏は避暑地として有名なサン・ラリー・スランです。
小さな商店やレストラン、宿も多くあり、ピレネーの景色に囲まれてひと休みするにはぴったりの場所です。
ルルド Lourdes
エリア|フランス(中央ピレネー)
聖母出現によりカトリック教徒の聖地となった町ルルドには、世界中からキリスト教徒が訪れます。
夜 8 時から行われる屋外ミサでは、信者がろうそくを手に祈りを捧げる「ろうそく行列」が行われます。
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