北スペインへようこそ
「北スペイン」ときいて、皆さんは何をイメージするでしょう。
スペインといえば、バルセロナやアンダルシア、マドリッドなどが有名です。ガウディ建築やアルハンブラ宮殿、プラド美術館、古都トレドなど、世界的な名所が思い浮かびます。ところが、北スペインと聞くと、急に遠い存在になってしまいます。
フランスと国境を接しているとか、海があるだろうということは思い浮かびますが、具体的な風景や建物、料理が連想されるかというと、そうではない方が多いと思います。スペインが好きな方は、「サンティアゴ巡礼路」や「リオハのワイン」、「美食のバスク」、「アルタミラ洞窟」といった言葉に聞き覚えがあるかもしれません。
日本では知名度が低い地域ですが、一歩足を踏み入れると、ステレオタイプなスペインのイメージを覆すような美しさに出会うことができる、奥深い魅力を持つエリアです。
北東部から中央部にかけては、フランスとの国境であるピレネー山脈が、地中海から大西洋へと連なっています。険しくも美しい山々の麓には小さな村や教会が佇み、のどかな時間が流れます。地中海に面したカタルーニャ州、中世に地中海を征したアラゴン王国発祥の地であるアラゴン州、牛追い祭りで有名なパンプローナを州都に持つナバラ州が位置しています。
北西部は、大西洋沿岸部とカンタブリア山脈に代表される山地に挟まれた、海と山のコントラストが美しい地域です。スペインの他の地域に比べ降水量が多いため、瑞々しい緑に覆われた平原や牧草地帯が目を引きます。ワインの名産地であるリオハ州、美食の宝庫として名を馳せるバスク州、手つかずの自然が残るカンタブリア州、長い歴史が眠るアストゥリアス州、聖地で知られるガリシア州が位置しています。
これら地域を結ぶのは、「北スペインの大動脈」であるサンティアゴ巡礼路です。中世より宗教・文化・商業・人・風習などとあらゆるものを、ゆるやかに繋いできました。
海と山と畑が広がる豊かな自然、その恵みが詰まった食材とおいしい食べ物、今となっては珍しい伝統家屋がならぶ村々、観光地にはない落ち着いた雰囲気、スペインの歴史を伝える文化・歴史遺産、素朴で優しい人びと。北スペインの魅力は尽きません。それは、スペインに 48 件ある世界遺産のうち、22 件が北スペインにあることからも伺えます。
このホームページでは、そんな北スペインをエリアとテーマに分けて紹介しています。北スペインで肩を並べる個性豊かな地域や、北スペインだからこそ訪ねることができるテーマを切り口に、旅を組み立てるお手伝いができると幸いです。ホームページを見て、こんなところを訪ねたい、こんな場所を歩きたいと思ったらお気軽にお問合せください。一緒に楽しい旅を作りましょう。